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当社の考え

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2021.07.10

ホテルは儲かる?

不動産業界や、アミューズメント業界から
ホテル事業へ参入された会社から、
「なんとか儲かるようにしてほしい」と
お声がけいただくことが、
最近増えて来ました。

以前、ホテル部門長で入社させていただいた会社も、
「ホテル事業を黒字化してほしい」との依頼で入社しました。

その時も、同じことを言われるのですが、

「お任せします。でも、お金はかけたくない」

です。
だいたい、施設も似通った条件です。

・立地が悪い(駅から遠い、元々ラブホテル、工場地帯など)
・客室数は50室前後
・レストランなど付帯施設がある
・築30年以上

はい、正直、収益化するのは、かなり厳しいです。
改築する際に、お声がけいただければ、
ある程度利益が出るようなアドバイスをしますが、
もう素人発想で、よくわからない付帯施設を追加して、
逆にオペレーションが複雑化している、
という状況の中、お声がけいただきます。

ホテルは、
古くは、帝国ホテルにせよ、リーガロイヤルホテルにせよ、
「迎賓館」的な意味合いが強いものでした。

それがいつの間にか、ビジネスパーソンの出張需要のおかげと、
IT化によるローコスとオペレーションで、ビジネスホテルが儲かるようになり、
インバウンドの恩恵もあり、一部の旅館やホテルも儲かるようになりました。

でも、そんな簡単に儲かるものではありません。
異業種からホテル業界へ参入された、される、検討中の経営者の皆さん、
コロナ前なら、圧倒的に儲けたいなら200室以上のビジネスホテルを駅前に作れば、
儲かりました。
しかし、コロナでその需要がなくなりました。

インバウンドが復活すれば、ですが、それであれば、
相変わらず、ゴールデンルート(東京・愛知・京都・大阪)に
その土地に相応しい50室以上の宿泊施設を作ると良いのでは無いでしょうか。
でも、投資額を考えれば、投資回収期間は、早くても20年以上になるでしょう。

私は、京都に住んでいますが、
看板が違うだけで、同じような作りの、同じような外観の、
同じようなサービスの、一体、何が違うのか、
全くわからないホテルばかりです。

日本人の均一主義は、成長期にはよかったのでしょうが、
成熟期、あるいは衰退期の今、同じことをするのではなく、
違うことで、それぞれが共存共栄できる社会を創って行きたいものですね。