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2023.05.24

【料理メニュー改革】6つのポイント:6. 情報発信「SNSの活用」

こんにちは。

ホテル旅館コンサルタントの坂本です。


さて、

前回に引き続き

料理メニュー改革についての6つのポイント

について、

解説します。


6つのポイントは、

1. 料理[XXづくし」

2. 感性「器」と「盛付」

3. ビジュアルコンテンツ「写真」「動画」

4. 料理説明「接客」

5. 売上収益と顧客満足度アップ「ドリンク」

6. 情報発信「SNSの活用」

です。



今回は、

6. 情報発信「SNSの活用」

について、解説します。



「SNSの活用」

については、

4. ビジュアルコンテンツ「写真」「動画」

でも、

解説しました。


あえて、

6回目にも解説するのは、

「それくらいSNSが重要な情報発信ツールとなっている」

からです。


重要なので、

もう一度、

繰り返しますね。

「それくらいSNSが重要な情報発信ツールとなっている」

からです。


「SNSでの情報が氾濫している」

インターネットの世界ですが、

考えればお分かりかと思いますが、


「日本は、日本語での情報ばかりで、

海外への情報発信が圧倒的に少ない」


のが現状です。


4.でも同様のことを書きましたが、


インスタグラムを見ても、


#JAPAN


など、

「基本的な#(ハッシュタグ)が抜けている」

投稿がほとんどであり、

英語の文章などは、

「ほとんどありません」


これでは、

いくら

「インバウンドを獲得しよう」

と意気込んだところで、

なかなか、

「表面的なことしか伝えられない」

のが現実です。


そこで、

重要になってくるのが、

SNSやgoogleの

「翻訳機能」

であったり、

youtubeの

「字幕翻訳」

だったりするわけです。


AIが劇的に進化している中で、

これらのツールを活用することで、

「効果的な情報発信」

を行うことで、

「選ばれる宿」

を目指してください。



そのためには、

ツールとしての、

「SNSの活用」

はもちろんなのですが、

もう一つの、

日本のSNSの課題でもある、

「コンテンツの中身が薄い」

ということを解決していく必要があります。



例えば、

日本人のSNS投稿を見ると、

「寺社仏閣の写真」

「料理」

「自然景観(花などの植物系)」

を、SNSに投稿している方が、

多いです。



これは、

「四季の表情が豊かな日本ならでは」

とも言えます。



では、

日本人にとっては、

「四季があるのは当たり前」

ですが、

「世界中でこのように四季がある国・地域」

は、どのくらいあるでしょうか。

あるいは、

「雪が降る国」

は、どれくらいあるでしょうか?

2015年の調査では、

「世界の豪雪都市トップ10」

について、

日本、カナダ、アメリカの

3カ国で占められており、

さらに、トップ3は、

日本の3位富山・2位札幌・1位青森

とのことです。

<出典>
https://karapaia.com/archives/52185617.html


さらに、さらに、

札幌市は、

人口100万人以上の都市で、

「豪雪地域に100万人以上の人口が住んでいる都市」

は、

「世界唯一」

とも言われているらしいです。

それくらい、

日本は、

「雪」

でも有名な国なのです。

東南アジアやアフリカの方々などは、

「人生で雪を見たことがない」

方も多く、

「一度は、雪を見て、触れてみたい」

と思うそうです。


特に、数年前の、

ディズニー映画

「アナと雪の女王」

の影響もあり、

「子供に雪景色や雪を体験させたい」

という親が、かなり増えているそうです。

https://www.disney.co.jp/fc/anayuki



さて、

さらに、

四季に恵まれた日本ですが、

宗教的にみても、

建築的にみても、

とてもユニークです。


「日本神道」

「仏教」

「キリスト教」

「イスラム教」

などが、

「混在」

していても、

ほとんど争いごとがなく、

あるいは、

「新興宗教」

についても、

「これほど寛容度が高い国」

は、

他の国では考えられません。



例えば、

「神社」



「お寺」

の違いは、

ご存知でしょうか?

上述の通り、

「神社は、日本神道」

「お寺は、仏教」

ですね。


では、

例えば、

京都の清水寺では、

お寺の敷地内に、

「地主神社」

という日本神道の神社があります。


日本最大の仏教の聖地、

高野山にも、

「神社」

が、あります。

これは、なぜでしょうか?



あくまで、

「例えば」

の話ですが、

こういったことが、

日本人自身が理解して、

説明できるようになり、

その情報を

「多言語で発信」

することで、

「不思議の国ニッポン」

に対する、

理解を深め、

そして、

「さらなる興味を持ってもらえる」

わけです。



世界中のインテリジェンスにとって、

「心理学」

「哲学」

「宗教学」

は、

必須科目です。

その中で、

「日本の宗教や哲学」

は、

「独特の価値観」

を持っていることにより、

「世界中の研究者が興味を持っています」

ところが、

「肝心の日本人が興味を持っていない」

あるいは、

「そのような価値観や道徳の教育を受けていない」

というのが現状です。


これでは、

「中身の薄いコンテンツばかりが蔓延している」

と言われても仕方ありません。


少なくとも、


「インバウンドと接する仕事にあるホテル・旅館・観光施設・飲食店・寺社仏閣など」

に勤務する方は、


「最低限の知識として、自施設の歴史や地域の名産」などは、

把握して、

「説明できるようにしておく」

あるいは、

「説明するための多言語ツールを準備しておく」

必要があります。


そのための、

重要なツールが、

「SNS」

なのです。


「いくら言葉で説明しても伝わらない」

ことは、

「写真や動画を見ながら、説明する」

ことで、

かなりの理解を得ることができるでしょう。



そのための、

あるいは、

「事前に勉強してもらうための情報」

として、

「SNSの”本気の”活用」

をお勧めします。



2020年ごろから始まった

「コロナ禍」

において、

「日本人が日本を見直す3年間」

がありました。

「大変だったね」

で、終わることなく、

「もっと日本に興味を持ち、

もっと、日本のことを知る時が来た」

そして、

「その日本の魅力を伝えるべきインバウンドが大量に押し寄せてくる」

ことになってきています。

まずは、

自分の地域の、

「美味しい農産物・水産物などの特産品」



「寺社仏閣の歴史・文化的背景」

「地場産業」

を、調べるとともに、

日本で、

特に、

「江戸時代に栄えた文化芸術(歌舞伎・狂言・能、浮世絵・屏風絵など)」

についても、

知識を深めて、

情報発信を行うことで、

さらなる

「不思議の国ニッポン」

を世界中にPRすることが

喫緊の課題になっています。



さて、


話を

「料理メニュー改革」

に戻します。


こういった、

「SNSのコンテンツの充実」

において、

「料理」

についても、

同様の考え方で、進める必要があります。


「見た目、美味しそう」


も、もちろん重要ですが、


「どのような材料でできていて」


「どのような歴史的・文化的な背景があって生まれたのか」


などの説明を付け加えて、


さらに、


そこから、


「料理人の想い」



「料理に合うドリンクの紹介」

などの、

情報発信を行うことで、

より多くのインバウンドが、

「これは食べてみたい!」

と思っていただける、

「仕掛け」

を作る必要があります。


例えば、

私は、蕎麦打ちをやりますが、

(高級旅館でお客様の目の前で手打ちそばを提供しおり、

その経験を活かして、関西で20ヶ所くらいの

カルチャースクールで、蕎麦打ちの講師をしてました)

なぜ、

「長野県や福井県の名産品に蕎麦があるのでしょうか」

ということをご存知でしょうか?


諸説あるのですが、

一説を紹介すると、

江戸時代初期に、

仙石秀久という蕎麦好きのお殿様が、

信州(長野)へ領地替えされた際に、

信州の山が多い土地を見て、

「米作には向いていないので、

痩せた土地でも育てやすい蕎麦を育てて、

江戸に献上しよう」

ということで、

蕎麦栽培が盛んになった、という話があります。

さらに、

その仙石秀久のお姫様(こちらも蕎麦好きだったらしい)が、

越前(福井)へ嫁いだ際に、

蕎麦職人や蕎麦農家を連れて行ったために、

越前、特に出石地域で蕎麦作りが盛んになった、

という話もあります。

(福井は、元々の日本原産の蕎麦が生えていた地域、

とも言われております)


では、

そもそもの蕎麦の歴史は、

というと、

空海聖人が、

中国から持ってきて、

滋賀県の伊吹山の麓に植えたのが最初、

という話もあります。


この辺りも、

色々な本で紹介されているので、

蕎麦好きの方は、

調べてみてください。



蕎麦一つとっても、

このように、

様々な歴史的背景や文化があって、

現代の形になっています。


このような情報を発信することで、

「特産品や料理で選ばれる宿」に、

多くの宿がなれるチャンスです。



インバウンドが本格的に戻ってくるまでがチャンスです。

皆様の宿が、さらにさらに魅力的になるお手伝いを、

一緒にさせていただければ、と思います。


「料理メニュ改革についての6つのポイント」

は、今回までです。

次回のブログを、お楽しみに!