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2023.05.21

【料理メニュー改革】6つのポイント:5. ドリンク

こんにちは。

ホテル旅館コンサルタントの坂本です。

さて、

今回も前回に引き続き、

料理メニュー改革についての6つのポイント

について、

解説します。


6つのポイントは、

1. 料理[XXづくし」

2. 感性「器」と「盛付」

3. ビジュアルコンテンツ「写真」「動画」

4. 料理説明「接客」

5. 売上収益と顧客満足度アップ「ドリンク」

6. 情報発信「SNSの活用」

です。


今回は、

5. ドリンク

について、解説します。


ドリンクは、

「売り上げアップ」



「収益アップ」

に直結する、

「最も重要な取り組みの一つ」

です。

4.「接客」料理説明でも

お伝えしたとおり、

「ドリンクとの試飲会」

などを、

積極的に行うことで、

スタッフ全員の

ワインや日本酒、

ソフトドリンク

などに対する

知識を深めていく必要があります。

そして、

最も大事なのが、

「料理との相性」

そして、

「お客様の好みを把握すること」

です。

日本人は、

「料理とドリンクを合わせて食事をする」

と言うことに、

あまり慣れていない、

と言うのが正直なところです。


欧米では、

まず、ホテルや最寄りのBARで

食前に

ビールやカクテルなどを飲んでから、

レストランへ、食事に向かい、

食事中は、

基本的には、ワイン

食後、足りないようであれば、

また改めて、BARなどへ足を運んで、

ウイスキーやバーボンなどを飲みます。

ホテルへ帰って

水代わりのビールを飲む方も多いです。

このように、

「場所」



「飲み物」

を意識した飲み方

される方が多いです。


日本人は、

ほとんどが、

レストランでも、

「まずはビール」

です。
(私もそうですが)

そして、

「料理以上のお金をドリンクに払う」

と言う感覚がほとんどありません。

料理が主役であり、

ドリンクはおまけ、

のように考えている方もお多いのではないでしょうか。

もちろん、

「料理が主役」

ですが、

3万円のステーキに、

50万円のワインも珍しくはありません。

それは、決して、

「ワインがおまけ」

なのではなく、

「ステーキをより美味しく食べるためのワイン」

としての価値を認めているから

だと考えますし、

「そのワインとステーキとのマリアージュや

出会いを楽しんでいる」

と言うことかと思います。

これらを、

飲食業を営んでいる、

あるいは、

飲食業で働いている日本人は、

早く理解するべきでしょう。



この理解を深めることで、

「売上アップ」



「顧客満足度アップ」

を図ることができるのが、

「料理とドリンクのペアリング」

なのです。



欧米系のお客様には、

積極的に、

このペアリングをお勧めすることが重要です。


ただし、

日本人には、

まだ馴染みがあまり無いようです。


日本人のお客様は、

様子を見ながら、

「まずは、お飲み物のご注文がございましたら、お伺いします」

から始まりますが、

「お水で」



「お茶で」

と言うお客様には、

これ以上深追いは禁物です。

「お客様の不満」

になるだけです。

さっと

「ドリンクメニュー」

だけをおいて、

「では、お料理を始めさせていただきます」

とお伝えして、

料理をスタートしましょう。

基本は、

「お客様のタイミングで飲みたいものを注文していただく」

ことが重要です。

今後、インバウンドへのアプローチも考えれば、

この

「ドリンクメニューの充実」



「ペアリングの提案」

は必須の取り組みです。

さて、

では、

・どのようなドリンクを充実させて、

・ペアリングの提案をするのが良いのでしょうか。

まずは、

ドリンクについては、

以下のようなラインナップが必須です
(特にミシュランを狙っているレストランは)

・ワイン(赤・白):フランスはもちろん、

スペイン・イタリア・ドイツ

そして、

日本のワインをラインナップに揃えることは必須です。

ちなみに、

ミシュランを獲得したいのであれば、

「ワインリスト」

「マルチリンガル(多言語会話ができる)スタッフ」

「ワインソムリエ」

は、必要です。



次に、

「日本酒」

です。

JAPANESE SAKE

あるいは、

JAPANESE RICE WINE

と呼ばれていることが多いですが、

地元の日本酒はもちろんですが、

日本全国の美味しい日本酒を

提供することも重要です。

日本酒については、

同一のブランドで、

「純米」

「純米吟醸」

「純米大吟醸」

を揃えて

「飲み比べ」

を提案したり、

地元でしか流通していない、

「プレミアム日本酒」

を提供することで、

売り上げアップ



顧客満足度アップが図れます。


日本酒についても、

「徳利とお猪口」

で提供することも、

もちろん素敵ですが、

銘柄によっては、

「ワイングラスでの提供」

も行うようにしてください。

全く違う印象を与えます。


続けて、

ビール

ですが、

これは、

大手4社のビール

でも良いのですが、

個人的には、

地元のクラフトビールを

それぞれの特徴に合わせたグラスで提供することで、

より魅力的に見せることができます。

ただ、

本音で言うと、

あまり和食との相性は、

「よくない」

と考えています。

最初の1杯程度で考えるのであれば、

それほど重くないビールを用意しておくほうが、

無難かもしれません。


それ以外のアルコール、

梅酒・焼酎・ウイスキー・バーボン、

あるいは、

ハイボールやサワーなどは、

基本的には、

BARで飲むお酒ですので、

1−2銘柄を準備しておく程度で良いのかと思います。



特に、

日本人は、これらのお酒が好きなので、

日本人向けに用意する、ことを前提に、

どの銘柄が良いのか、

で揃えておくことが重要です。


そして、

今、最も重要なドリンクの一つが、

「ノンアルコールドリンク」



「ソフトドリンク」

です。

これは、

特に日本人に対して、

非常に重要になってきています。

これは、

いわゆる

「大手ドリンクメーカーのジュース」

ではなく、

「地元特産の高付加価値ジュース」

を準備するべきでしょう。

もちろん、価格が高いので、

「売りにくい」です。

しかし、

「売りにくいジュース」

を売るからこそ、

「接客スキルも上がり」

「売り上げにも貢献して」

「お客様が納得すれば顧客満足度にも直結する」

わけです。

ですので、

この

「ソフトドリンク」



「ノンアルコールドリンク」

は、

「確実に試飲しておいて、全員がお勧めできるようにスタッフ教育を行なっておく」

ことが、

非常に重要です。



そして、

これらを、

「コース料理と合わせて提案」

するのが、

「ペアリング」

です。

可能であれば、

「ワインペアリング」

「日本酒ペアリング」

「ノンアルコールペアリング」

の提案ができれば、

理想的です。

価格設定においても、

「料理と同等、あるいは、コース以上の価格を設定する」

こともするべきです。


ペアリングについては、

「料理長とソムリエが、

和食とのマリアージュを

考えて、何度も何度も試飲試食を繰り返した、

自信作です」

と言うような、

「プロが考え抜いた、本当に美味しい自信作」

と言う文言を使うことで、

接客でも、お勧めしやすくなります。

ぜひ、

「ペアリングのメニュー設定」



「ペアリングメニューの提案」

を行なってください。


またデザートについては、

ドリンクでは、

「貴腐ワイン」

などの提案もあるのですが、

せっかくの日本ですので、

「お抹茶」

を提供してみてください。

目の前で点ててあげると、

インバウンドのお客様は、

非常に喜びます。

もし、

「点てるのが・・・」

と言うことであれば、

抹茶碗のみ用意して、

バックヤードで、

「ブレンダーで泡立てる」

のが最も効率よく、

比較的美味しくできて、

熱いうちにお抹茶を提供できると思います。


「料理で選ばれる宿」に、

そして、

「料理とドリンクのペアリングで選ばれる宿」

に、

多くの宿がなれるチャンスです。

インバウンドが本格的に戻ってくるまでがチャンスです。

皆様の宿が、さらにさらに魅力的になるお手伝いを、

一緒にさせていただければ、と思います。



次回は、

料理メニュー改革についての6つのポイント

6. 情報発信「SNSの活用」

を解説します。