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2023.05.04

【ホテル自主再建】5つのポイント:4. 社内管理インフラ・宿泊施設の修繕・魅力アップ

こんにちは。


ホテル旅館専門経営コンサルタントの坂本です。


さて、前回に続いて

「ホテル自主再建5つのポイント」

について、解説します。


ポイントは、

以下の5つです。


1. 既存経営層の完全な退陣

2. ターゲット設定と集客方法の適正化

3. 料理メニュー・宿泊プランなどのサービスコンテンツの見直し

4. 社内管理インフラ・宿泊施設の修繕・魅力アップ

5. 稼ぎ続けられる、人が育ち続ける「仕組み作り」


それぞれの5つのポイントについて、

解説します。


今回は、

4. 社内管理インフラ・宿泊施設の修繕・魅力アップ

について、解説します。


3.でも書きましたが、

「社内管理インフラの整備」

を行うことは、

ホテル運営の中で、

いわゆる

「デジタル化」

の部分であり、

「組織化 = 会社化」

への第一歩です。


「家族経営からの脱却」


や、


「ワンマン経営からの脱却」


「ブラック企業からホワイト企業への生まれ変わり」


を行うためには、


必ず必要なプロセスです。


また、以下には、詳細に書きますが、


「自社ではできている」


と言う経営者ほど、


「危ない」


です。


目的がわかっておらず、


「形だけの社内管理インフラ整備」


を行っている旅館のなんと多いことか。


まずは、


●ソフト面での社内整備項目

・経営理念の設定
・事業目的・目標の設定
・ビジョン(将来のなりたい姿)の共有
・会社案内(多言語、主に人財採用用)
・ホームページ(多言語・予約エンジン)
・組織図
・権限役割表
・人事評価制度(評価シート・評価者マニュアル、スキルチェックリストなど)
・マニュアル類(フロント・PMS・清掃・施設設備・チェックリストなど)
・入社時・退職時書類(労働条件通知書・守秘義務・誓約書など)
・制服(ハードに含むこともあり)
・総務関連書類(稟議書・有休届など)
・経費関連書類(経費精算など)
・勤怠管理システム
・勤怠管理システム利用案内
・社内コミュニケーションツール(LINE WORKSなど)
・社内コミュニケーションツールの利用者ルールの設定
・シフト表(月単位・日単位)
・シフト表利用案内
・PMS出力書類管理(顧客滞在表・清掃管理表など)
・経費管理システム
・発注システム
・人財採用サイト登録
・食材発注業者登録・サイト登録
・事務用品など発注サイト登録
・入寮手引(寮がある場合)
・周辺観光情報ツール・地図
・宿泊台帳(レジカード、多言語、開業時に作成)
・チェックイン案内シート(多言語、開業時に作成)
・館内地図(多言語、開業時に作成)
・館内案内板・サイン(多言語)
・宿泊約款(多言語、開業時に作成)
・避難経路案内(多言語、開業時に各客室に扉内側に貼付)
・ルームサービス案内(多言語、客室設置)
・従業員施設利用ルール

などが挙げられます。


●ハード面での社内インフラ整備
・Wifi(バックヤード・防犯カメラ・顧客利用用)
・防犯カメラ(防犯・従業員監視・夜勤・休館日対応用)
・PMS=ホテルシステム(ソフトにも記載、パソコンやタブレットなど)
・事務用パソコン
・情報共有ボードの設置
・電気回線の見直し
・屋根などの防水見直し
・外壁塗装
・エレベーター・ダムウェーダーメンテナンス
・水道・ガス菅のメンテナンス
・従業員ロッカー
・ゴミ捨て場の整備・分別
・従業員休憩場所
・従業員用トイレ
・従業員寮
・従業員まかない
・従業員
・バックヤード用冷暖房
・取引先通路の整備
・納品業者・配達業者の荷物置き場
・自動販売機などの設置
・畳交換
・外観照明
・看板設置(多言語、宿泊者記念撮影用)
・その他、必要な修繕、補修など
が挙げられます。

これに加えて、

●客室の魅力アップアイテムの追加
・照明の電球色化
・行灯照明の追加
・コンセントの追加
・ハンガーの統一
・音・冷暖房・臭いなど語感に不快なことの解決
・ソファ・クッションなどの「リラックスアイテム」の追加
・壁紙張替などの客室の個性化・デザイン化
・洋室ベッドの導入(畳ベッドによる段差の設置でも可)
・鏡の追加
・観葉植物などグリーンの追加(できれば人工物は避ける)
・客室食事提供用の机・椅子の整備(オペレーション含めて)

などが挙げられます。

さて、ざっくりと記載しましたが、

いかがでしょうか?


できている部分、


できていない部分、


初めて聞くものもあるかもしれません。


上述した内容は、


「社内管理インフラに最低限必要なハード・ソフト」


「お客様からお金をいただくための、最低限の客室魅力アップ対応


です。


ぜひ、参考にして、


「早期に導入」


「早期に実現」


するように心がけていただkれば、


まず、



「従業員満足度の向上」


が見込めますし、


その結果、


「顧客満足度の向上」


へつながることで、


「売上・収益の回復」


が期待できます。


大きな投資が必要なものも多いですが、


ソフト面での社内管理インフラ整備を優先して行うことで、


ある程度、費用をかけること無く、


従業員の皆さんに、


「今までとは違う」


と言うことを実感してもらい、


モチベーションを上げて、


業務を行っていただくことも、


大きな目的の一つです。


従業員の皆さんが、


「変わった」


と実感できるように、


「情報の共有」は、


しっかりと行う必要があります。


次回は、


自主再建を


「一時の成果」


で終わらさず、


「継続的な進化への第一歩」


にするために、


最も重要な、


5. 稼ぎ続けられる、人が育ち続ける「仕組み作り」


です。