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当社の考え

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2023.04.18

事業再生について

みなさん 
こんにちは。

ホテル旅館専門コンサルタントの坂本です。

最近は、「開業コンサルティング」や
「事業再生」などが増えています。

両極端ですよね。

「新しく創るビジネス」

「廃業も含めた再生ビジネス」
です。

新型コロナウイルス感染症の影響で、
ビジネスは、

三極化

しています。

大きくいうと、

1. 儲かった事業者
2. 儲かっていない事業者
3. 儲かっていないけど、なんとか新しい事業をしないと、と危機感を持つ事業者

です。

1は特に問題ないですね。
2も、正直、昭和の経営をされていれば、そうなるでしょう。
 何せ、人口も減少していますし、デジタル全盛の時代に、
 アナログな方法で、どこまで頑張れるのやら・・・。

さて、難しいのは、3です。

「社長が危機感を持って、旗を振って、
新しいことにチャレンジ」

言葉だけを見れば、
とても良いことですよね。

でも、お考えください。

この社長に、あるいは経営層に、

「新しい、抜本的な取り組み」は、
できると思いますか?

既存の延長線上の事業や取り組みしかできない、

のではないでしょうか。

無理でしょう。

40歳も過ぎたら、人間は、基本的には、変わりません。

そしたら、どうするのか。

「人を代える」しかありません。

よく言われる、

「若者」

「馬鹿者」

「よそ者」

そして、

「女性」

ですね。

ただし、

大塚家具の家具屋姫の案件でもそうですが、

なかなか会社の改革は難しく、
経営者として上記の人間が力を発揮できる環境になっているのか、
など、難しい点がたくさんあると思います。

正直に言えば、新しい人に代えたのであれば、

「ごちゃごちゃ言わずに、すべてお任せする」

が正しいと思います。

そして、業界にもよりますが、
1−2年間様子を見て、
難しいようであれば、改めて処遇を考える、
ということでしょう。

ただ、nidec(旧日本電産)さんのように、
開発から商品化、顧客への供給が長い業界では、
1−2年で判断されてしまうと、
なんとも言えないでしょうけどね。

そしてもう一点、

その「代えた人」は、

「ビジョンがあるか」

「あるべき姿を知っているか」

「あるべき姿を創ったことがあるか」

が重要になってきます。






家具屋姫が、うまくいかなかったのは、

彼女は、現場をあまり理解しておらず、

小売卸売の要である、

「顧客接点の現場を経験していないこと」

「他の家具屋さん(例えばニトリ)の儲かっているビジネスモデルや現場を体験していないこと」

などが挙げられると思います。

つまり、

「知ってるか」

「知らないか」


そして、


「運営側として繁盛している店を経験しているか」

「運営側として繁盛している店を経験していないか」

ということです。


やはり、よほどの市場の変化や、特別な能力、

ある意味「オタク」にも似た専門知識や業界への愛着、

あるいは「独りよがりな思い込み」がない限りは、

この「知ってる」「経験している」がない限りは、

「再生」は、難しいでしょうね。


特に、今を生きる20-30代の方と話していると、

私たちも悪いのですが、


「圧倒的に経験不足」です。


実際の経験、管理する経験、コミュニケーション不足、
などなど、私たちの時と比べて、
圧倒的に経験が不足している、というのが正直なところです。


その上で、

「根拠のない自信」に溢れています。
(こういうことを言う時点で、おじさんですね・・・。)


それで良いと思うのです。

いや、


それしかないと思うのです。


明治維新の際にも、


おそらく250年の鎖国の中で、

完全に時代遅れ、無知の中で、

知的好奇心で、自ら海外で学び、

自ら調べて、自ら実践していく。


もちろん、試行錯誤もあるでしょうし、

失敗もあるでしょう。


今、社会全体にもとめらていることは、


「社会全体で、失敗を認めて、次に進める仕組みづくり」

だと思います。

もしかしたら、それが「事業再構築補助金」とかなのかもしれません。


社会全体で「温かい目」で、うまくいかないことをサポートして、

「ある程度の経済的成功をサポートする」

ことが重要なのかと思います。


ただ、事業再生の場合は、

本当の意味で、

「事業を再生」させるには、

「お金と時間との戦い」

です。


余裕があれば、なんとでもできるのですが・・・。


このバランスが難しいですよね。


事業再生に携わるものとしては、


「見ながら学んでくれよ」


と言うのが、正直なところです。


「失われた30年」は長過ぎました。


日本人がボケるには、十分な時間でした。


ここから復活するのは、

次の次の世代、今の10代でしょうか。


その時に、「老害」とならずに、

邪魔しない存在、

そして、経済的なサポートができる存在、


「金は出すけど、口は出さない」存在


になれるように、頑張っていきたいと思います。