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2022.04.23

退職を防ぐ ① 受入態勢の違い

こんにちは。

ホテル旅館専門コンサルタントの坂本です。


ホテル旅館で働いていて、

私自身も、総支配人・支配人として、

いくつもの施設で、

「スタッフの採用」

を行ってきました。


また、私自身も、


「雇われる身」


として

採用されて、

いくつものホテル旅館の


「入社時の受け入れ態勢」


を体験してきました。

その中で、


「すぐに辞めたくなる施設」



「ここなら働いていこう、と思う施設」

の、

「第一印象」

をお伝えしたいと思います。


この内容は、本当に重要なので、


「良い人財を採用したい」


と本気で考えている経営者の皆さんは、


真剣に読んでくださいね。


例えば、

採用しても

「すぐ辞める」

には、必ず理由があります。


例えば、

静岡の高級温泉旅館では、

まず、

・採用担当者が良いことしか伝えない

ということが、第一に挙げられました。


これは、なぜ起きるか、

というと、この会社の場合は、

「採用担当者責任は、入社まで、

施設に定着するのは、支配人責任」

というように、責任が別れているからです。

そうなると採用担当者は、


「とにかく入社させるために、良いことばかり言う」


ことになります(私の場合もそうでしたので、よくわかります)


私は、副支配人(支配人不在のため、実質、支配人)

という立場でしたが、

入社して、数日で辞められる方が多く、

「支配人としての力量」どころの話ではありませんでした。

おそらく、入社した方のギャップから言うと、


・採用担当者の提示した条件が異なる(給与面・肩書き、など)


から始まり、

入社日に、いきなりボロボロのジャージ渡されて、

「今日から5日間、まずは清掃スタッフとして働いてください」

と言われて、

会社のことも、施設の見取りもわからない状況で、

「あっちへ行け、こっちを手伝え」など指示を出される。

早い方は、1日終わって、翌日には、

寮がもぬけの殻になっていたこともありました。


まずは、

「採用担当者の意見のみしか聞けない施設」

は、注意した方が良いでしょう。



逆に言えば、

みなさんが「採用する側」であれば、

他現場スタッフと話す機会を持ってもらったり、

ある程度、事実に基づく、

「ネタティブな情報」

もお伝えしておくことも重要です。




その上で、

「一緒に、この施設を、盛り上げてもらえませんか」

と伝えることです。



また、会社として、

最低限準備しておいた方が良い資料・ツールを、

お伝えします。


いくつか、挙げると、

・採用の目的と人材が明確(なぜ今回、あなたにお声がけしたか)
・会社ホームページに「人材採用」や「リクルート」ページがある
・「会社案内パンフレット」がある
・「施設案内パンフレット」がある
・「求人票(ハローワークに提出しているもの、など)」があり、条件が変更にならない
・制服・ロッカー鍵・タイムカード(今時ないですが)などが揃っている
・雇用条件労働通知書・守秘義務契約などが揃っている
・事前確認書類(保証人書類など)などが揃っている

などが、最低限の必要条件でしょうか。


上記が揃っていない施設は、

入社しても、話が異なったりするので、


正直に言えば、
「入社検討する価値もない施設」

と言えるでしょう。

(創業して1年も経っていないベンチャー企業なら仕方ありませんが・・・)。


そして、この段階で最も重要なのは、


「総支配人・支配人など、

ある一定上の責任者の考え方を聞く時間がある」


ことが、個人的には、最も重要だと考えていますし、


私自身、パート・アルバイトにかかわらず、

必ず、入社前に、そのような時間を取るようにしていました。



この

「話す時間」

があるとないとでは、

その後の働き方が、

「全く変わる」

と言っても過言ではありません。



さらに、受け入れ態勢が充実している施設では、


以下のようなツールなどが用意・準備されています。

・入社時マニュアル
・施設案内図
・ルールブック
・スタッフ一覧(名前・顔写真入り)

などです。


入社時の受け入れ態勢を、

簡単にまとめると、

<入社前(面接など)>
・会社のホームページなどがあり、会社の考え方・方向性がわかる
・求人票に反故がない(条件がコロコロ変わらない)
・採用したい人材像が明確になっている
・採用担当者が、良いことばかりを話さない

<入社前(採用決定前後)>
・入社時の必要書類が、事前に送られている
・社長や総支配人など責任ある立場の人間と話す時間がある

<入社日>
・上述した制服やツール・資料が準備されている
・当日の午前中は、会社・施設についての説明時間がある
・改めて総支配人や支配人と話す時間があり、スタッフを紹介される時間がある
・当日午後は、あくまで、施設の雰囲気をつかむため、フロント横に待機する程度の業務

<入社から3日間程度>
・入社時トレーニングなどを行う時間がある
・専任のトレーナー・チューターがいる

などが、「良い会社・良い施設」と言えると思います。


大手の内資系ホテルなどでも、

なかなか、ここまできっちりやっているホテルは少ないかもしれません。


その結果、

今の、日本のホテルのサービスレベルは、

「お・も・て・な・し」

など、とはもはや言えないくらいのレベルです。

個々人の感性や気遣いに委ねられているレベルです。


上記をある程度、

マニュアル化、

仕組み化している

星野リゾートなどは、

「ある一定の評価をされている」

と言えるかもしれません。




逆に言えば、

1施設・2施設しかない、小規模ホテル・旅館は、

今の段階で、この仕組みを作っておくことで、

第二第三の星野リゾートを目指すことも、

十分に可能です。




特に、日本の宿泊施設は、


「ハード依存」

が高く、

「ソフトが貧弱」

です。


「もう一言」



「もう一歩」



「もう一手間」


が、足りていません。


日本人の不得意な部分ではありますが、


逆に言えば、


「これができているだけで、
他施設との差別化ができる」


と言うことです。


もうひと笑顔、


もうひと挨拶、


もうひとお節介、


これは、お客さまだけでなく、


同僚や部下に対しても、


同じことが言えます。


まずは、


自社の受け入れ態勢を見直して、


「ここで働こう」


と思うような「受け入れ態勢」


を目指してください。


次回は、

退職を防ぐ②

「組織図」
「権限・責任・役割」

について、お伝えします。